知らなかった疑問もこれで解決!仮想通貨とマイニングと税金のお話
「仮想通貨のマイニングをすると税金はどうなるの?」
「仮想通貨のマイニングの税金の計算方法は?」
と思っている人はいませんか。仮想通貨のマイニングをするとなると税金が気になりますね。
そこで、今回はあなたが抱えるマイニングに係る税金の疑問をわかりやすく解説します!
そもそも仮想通貨に確定申告は必要なのでしょうか。まずはその部分から見ていきます。
目次
そもそも仮想通貨は確定申告が必要か?
仮想通貨は2017年4月に設けられた「改正資金決済法」によって、国からお金として認められています。
仮想通貨を円やドルなどの法定通貨に準ずる支払い手段と認める法律。仮想通貨取引所への規制を通じ、利用者保護と資金洗浄(マネーロンダリング)対策を整える。
取引所は金融庁から登録を受けないと運営できなくなる。2014年に取引所「マウントゴックス」で起きた巨額コイン消失事件などがきっかけです。
引用:「改正資金決済法とは」
改正資金決済法は仮想通貨をお金と認定し、さらに仮想通貨ユーザーの保護対策など定めています。
次に仮想通貨の投資をすると確定申告が必要なのか?疑問が浮かび上がると思います。
先に言ってしまうと、仮想通貨の取引で得た利益はその額によって確定申告が必要です!
そのため、ここからは仮想通貨の確定申告について詳しく説明していきます。
仮想通貨の確定申告については国税庁のホームぺージにも記載されていますのでそちらを引用します。
ビットコインを使用することにより生じる損益(邦貨又は外貨との相対的な関係により認識される損益)は、事業所得等の各種所得の基因となる行為に付随して生じる場合を除き、原則として、雑所得に区分されます。
国税庁による「仮想通貨に関する所得の計算方法等について」によると、ビットコインなど仮想通貨の取引によって得られた利益は「雑所得」として扱われます。
雑所得という聞きなれない言葉が出てきたので、こちらについても解説していきます。
所得税における課税区分の1つであり、他の9種類の所得のいずれにもあてはまらない所得のことです。
他の9種類の所得とは、配当所得、利子所得、不動産所得、給与所得、退職所得、山林所得、事業所得、譲渡所得および一時所得のこと。
雑所得ということは「累進課税」として計算されるので利益が上がれば上がるほど納税額は高くなります。
課税対象の額が大きくなるほど、税率が高くなる仕組み。日本では所得税と相続税などでこの方式がとられています。
累進課税の税率は下記の通りです。
課税対象の所得金額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円~330万円以下 | 10% | 97,500円 |
330万円~695万円以下 | 20% | 427,500円 |
695万円~900万円以下 | 23% | 636,000円 |
900万円~1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
1,800万円~4,000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
4,000万円以上 | 45% | 4,796,000円 |
税率がとても高いですよね…。
累進課税の税率は所得税を求めるときに使われます。
そして、仮想通貨の利益は「総合課税」として給与所得などと合算して所得税が適用されるということです。
各種の所得金額を合計して所得税額を計算するというものです。
以上のことから、仮想通貨の取引で得た利益は確定申告が必要です!
では一体いくら利益が出たら確定申告が必要になるのでしょうか。
実際の計算には経費や控除などが考慮されるのですが、ここでは目安として次のように言えるかと思います。
・会社員が副業としてやっている場合:利益が20万円を超えたとき
・他に所得がない場合:利益が38万円を超えたとき
副業として得た利益ならば20万円以上となり、他の所得がない場合には38万円以上の利益で確定申告が必要になります。
もしも申告漏れが見つかると追加徴税など処罰の対象となってしまう可能性があるので注意しておきましょう。
※利益が副業で20万円、本業で38万円以下の場合でも住民税の申告は必要です。
市町村役場に申告してください。
取引で得た利益は課税されるといいましたが、マイニングはまた少し違うようです。
マイニングについて詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。
次はマイニングの納税について解説します。
マイニングも納税が必要?収入によって変化する
ここまで仮想通貨は雑所得として、利益に応じて確定申告が必要だとお伝えしてきました。
では、マイニングだとどう変わるのでしょうか…。
実はマイニングで得た利益も確定申告が必要です!
先程も紹介した国税庁の「仮想通貨に関する所得の計算方法等について」の最後の9番を見ていみると、マイニングで得た仮想通貨も課税対象と記載されています。
「仮想通貨に関する所得の計算方法等について」から引用すると
この場合の所得金額は、収入金額(マイニング等により取得した仮想通貨の取得時点での時価)から、必要経費(マイニング等に要した費用)を差し引いて計算します。
なお、マイニング等により取得した仮想通貨を売却又は使用した場合の所得計算における取得価額は、仮想通貨をマイニング等により取得した時点での時価となります。
と記載されているため、マイニングも確定申告が必要ということが分かりますね。
マイニングの設備投資の費用は経費として認められ、電気代も経費にすることができます。
マイニングの報酬は売上として計上する必要があり、経費を差し引いた利益が所得となるため、最後の利益分だけが課税対象です。
ここまで仮想通貨の税金について解説しましたが、次は詳しい税金の計算方法について説明していきますね!
知ってよかった!税金の計算方法
マイニングの課税税金について解説しましたが、税金の計算方法も気になるところですね。ここでは、マイニングかかる税金の計算方法について説明します!
所得金額 = マイニングで得た仮想通貨の時価 ー 必要経費
仮想通貨の税金は所得税が適用されますので、所得税が課税される場合には住民税も同時に課税されるのが通常です。
そのため仮想通貨の税金を計算する場合には所得税と住民税の2つを合わせて考えます。
所得税は所得に応じて納税額は変わってきますが、住民税は一律して利益の10%が課税対象となります。
所得税 = 所得金額 × 税率 ー 控除額
住民税 = 所得金額 × 10%
極端な例ではありますが、このマイニングで得た仮想通貨の時価が合計100万円だとして経費が50万円の場合には所得金額が50万円になるかと思います。
そして次のステップではこの50万円という所得金額をもとにして所得税と住民税を計算していくこととなります。
住民税 = 50万円(所得金額) × 10% = 50,000円
25,000円(所得税)+50,000円(住民税)= 25,000円
つまりマイニングの納税額は、25,000円となります。
ザックリですが、このようにマイニングの納税額の計算を導き出すことができますね!
※実際には、その他の控除やら経費で多少は少なくなったりします。
それにしても税金の計算は面倒ですね…。
ですが、安心してください。税金の計算が面倒でもそれを解決する便利なアプリとサービスがあります!
次は編集部がおすすめする確定申告の負担を軽減するアプリとサービスをご紹介します。
確定申告のことなら、このアプリとサービスがおすすめ!
計算方法を解説しましたが、「計算がめんどくさい」「もっと手間を省きたい」というあなたにおすすめできるアプリとサービスがございます。
これから紹介するアプリ、サービスを使うことで確定申告の手間を大幅に省けます!
Cryptact (クリプタクト)
金融業界大手のゴールドマン・サックス出身の創業者が携わっているサービスということでも計算の正確性が高いのではないかと言われているCryptact(クリプタクト)の魅力は、国内外で多くの仮想通貨取引所との対応をおこなっている点です。
日本で取り扱いのない仮想通貨銘柄を購入するために海外の取引所に口座を解説している人にとってはとても使いやすいサービスではないでしょうか。
国税庁の指針に従った計算方法を取り入れており、手数料も正確に計算してくれるようです。海外に住む人のために米国税制にも対応しており、マイニング報酬に関しても対応しています。
多機能でありながら、サイトのデザインも感覚的で使いやすく初心者から上級者、誰もが使いやすいツールとなっています。
仮想通貨の税金の確定申告をおこなううえで必要な損益の計算がかんたんに出すことができます。
対応している取引所の多さや使いやすさから、Cryptactをおすすめしました!
BITCOINTAX(ビットコインタックス)
BITCOINTAXは、ユーザー登録不要で、全機能を無料で利用可能で取引所の取引履歴ファイル(CSVまたはExcel形式)をドラッグ&ドロップするだけで所得の計算が行えるほど、手間がなく簡単に扱えます。
現時点で対応している仮想通貨取引所はbitFlyer、Coincheck、Poloniexですが、要望があれば対応を予定していくとのことです。
BITCOINTAXは登録なしで、使いやすいサービスとなっているのでおすすめしました!
BitTax(ビットタックス)
BitTaxは上記の二つと違いはBitTaxがアプリであることです。
また、公認会計士・税理士である足立仁氏(税理士法人ファザーズ代表)が監修に付いて計算方法を出しているそうです。
氏名やアドレスなどのかんたんな情報を登録するだけで、現在のベータ版サービスは無料で使用することができます。国内3社の取引所であれば、取引記録をアップロードすればボタン1つで損益を計算することができます。
仮想通貨の税金に関するコラムなどもあるので、計算をおこなうと同時に知識を得ることもできるので魅力的です。BitTaxは公認会計士が監修していて、安心して利用できるアプリとしておすすめしました!
税金の計算が面倒でも、先程紹介したサービス・アプリがあれば安心ですね!
仮想通貨の税金についてご理解していただけたところで、マイニングの投資方法を知りたい方についてはこちらの記事もおすすめです!
最後にまとめ
最後にまとめとなりますが、当ページでは、仮想通貨のマイニングについての税金について解説させていたきました。
これまでの解説をまとめますと、下記の6つのポイントが重要になります!
・仮想通貨の利益は累進課税として計算され、利益が上がれば上がるほど課税される
・マイニングで得た所得金額は「仮想通貨の時価-必要経費」
・所得税は「所得金額 × 税率 ー 控除額」、住民税は「所得金額 × 10%」
・最終的な納税額は、所得税と住民税を合わせた数字
・アプリやサービスを使うことで、納税が楽になる
以上が当ページの重要ポイントです。
このポイントを押さえてしまえば、仮想通貨のマイニングに関する税金の疑問は解決できたかと思います!
しかし、仮想通貨に課税について新たな動きがあります。
3月22日、国会で仮想通貨を巡る税制改正についての議論が始まり、現在適用されている「総合課税」が「申告分離課税」に取って代わる可能性が明らかになりました。
総合課税では、所得の合計金額に対して税金がかかる仕組みです。その所得の中に仮想通貨の利益額も含まれ、最大税率は55%(住民税含む)にも上るので、課税が高額になります。
しかし、申告分離課税では、他の所得とは別個に仮想通貨の投資で上げた利益額に対して税金が発生する仕組みです。そのため利益額の20%のみを納税すればよいということになり、総合課税より負担が少なくなります。
仮想通貨で投資をしている方には、嬉しい情報ですね!!
また、国会の議論で、麻生太郎財務相は
「ブロックチェーンは育て得る大きな技術になり、将来の日本にとって可能性があるもので中国のように締めるつもりはない。申告分離課税の方が把握しやすいのは確かだ。」
と述べ、仮想通貨に対して前向きな姿勢を示しています。
今後も仮想通貨に関する税金や規制についても国会で議論されると考えられるので、常に国会の動きをチェックする必要がありますね。
仮想通貨の法整備が進み、安心して取引ができる環境が実現することを願います。